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Lee-Byung-hun addicted

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第3話

『ビョンホンサンタにもあげるよっ!第3話』


それ以来、二人は連絡をとっていなかった。
お互い相手の気持ちは百も承知だが意地っ張りゆえに歩み寄れない日が続いていた。
数日後、ビョンホンは結局揺の意思を尊重する形でCAAと正式に契約を交わした。
そのニュースをネットで知った揺が泣いて喜んだことは言うまでもない。
そして、さらに一ヶ月。
ビョンホンはその間仕事で来日することが2度あり意を決して揺に連絡したが連絡がつかなかった。彼女は仕事でNYに行っているらしかった。それを教えてくれたのは彰介。揺に会えないビョンホンは日本でのOFF彰介と会っていた。
韓国での出来事を彰介に話すと彼はゲラゲラ大声で笑った。
「揺らしいな。ヒョンだって揺にばれたらそういうってわかってたんじゃないの?」
ビョンホンは痛いところを突かれたという顔をしてこう答えた。
「それでも結婚したかったんだからしょうがない。」
「へぇ~~想像以上にぞっこんなんだね。くっくっく・・」
「笑わないだろ。そういう時。揺も揺だよ。一回も電話もしてこないんだぜ。」
「啖呵切った手前掛けにくいんじゃないの~。いいよ。俺が嫁にもらっても。」
「お前、喧嘩売ってんの?ふざけんなよ」
「冗談だってば。とにかく揺だってヒョンにぞっこんだから心配いらないよ。なるようにしかならないって。まあ、この時期NYに行ったのは確信犯だね。日本にいたら会いたくなっちゃうから。」そういうと彰介はニヤッとビョンホンに笑いかけた。
「でも、ヒョンから先に連絡しちゃだめだよ。最初が肝心だから。揺が言い過ぎたって謝ってくるのを待ったほうがいい。これからの力関係に影響がでるからね。」
「そういうもんなの?」ビョンホンは不安そうに彰介を見つめた。
「あ~~もう、頭おかしくなりそうだ。」そういうとビョンホンは頭をかきむしった。

その間、揺だって何もしなかったわけではなかった。
揺は事の次第をビョンホンオモニに話し、今後のことについても相談していた。
そして、彼が元気でやっているかどうかをちゃんと情報収集していたのだった。
連絡をするなと言ったのは実はビョンホンオモニ。
「揺さん。最初が肝心よ。相談しないのはダメ。ちょっと厳しくお灸をすえてやらなきゃ」
そんなことがあって揺は安心してビョンホンを遠くから見守っていた。
いろいろ彼については報道もされていたし。カレンダーも大きいのも小さいのも持っていた。声だってDVDがあれば聞くことができるし。
確かに会うことも話すこともしない1ヶ月は辛かったが忙しい仕事とそんな情報のおかげであっという間に月日が過ぎた感じだった。
ある日電話口でオモニが言った。
「揺ちゃん、ビョンホンにあげるクリスマスプレゼントはもう決めたの?」
「いやっ、今何にしようかと考えているんですが・・・。最近話しもしてないし。そろそろ私から連絡してもいいかなと・・・思ってるんですけど。」
「じゃあ、あなたをプレゼントしたら?きっと喜ぶわよ~~。」
「おっお母さん、そんな大胆な。やだっもう。」と揺が恥ずかしがっていると。
「あら、あなたが来てくれたらきっと大喜びすると思うんだけど。そんな大胆かしら。」
「あっ、そういう意味ですか。そっそうですね。そうしましょうか。」
あらぬ想像をしていた自分が急に恥ずかしくなって揺は急に「はははは・・」と意味もなく笑った。
「変な揺ちゃんね。ちょうど事務所のクリスマスパーティーをうちでするって言っていたから、連絡しないで突然そこにいらっしゃいよ。きっとビックリするわよ~」
「そうですね。じゃ、その方向で。また予定が決まったら連絡しますね。お風邪ひかないでくださいね。お母様。おやすみなさい」
電話を切った後、揺はため息をついた。
ビョンホンまだ怒ってるかなぁ~。どんな顔したらいいんだろう。
会いたいのはやまやまだったが今更ばつが悪すぎる。
「どうしよう・・・」

「ねぇ、どんな顔して行ったらいいのかな。」
久々に彰介を呼び出した揺は開口一番そう、つぶやいた。
「何、何かあったの。ヒョンと。」
全部知っているくせにしらばっくれる彰介。
韓国での出来事からオモニの話まで説明した揺はクリスマスにビョンホン宅に呼ばれたことを話した。
「面白そうじゃん。俺にまかせて。いいアイデアがあるから。俺も一緒にいくよ。」
そういうと彰介は意味ありげにニヤッと笑った。

「もしもし、ヒョン?俺、彰介。どう元気?」
「元気なわけないだろ。お前が揺から謝ってくるまで連絡するななんていうから連絡しなかったらあっという間にひと月だ。話が違うじゃないか。もう、待てない。俺から連絡することにした。」ビョンホンは少し怒った口調でそういった。
「まあまあ、もう少し待ってみたら。ほら、もうすぐクリスマスだしさ。揺にあげるプレゼントなんてもう考えたの?クリスマスに感激の再会なんていいんじゃない?」
「えっ、そうかな。感激の再会・・・・か。」ちょっと妄想するビョンホン。
「そうだよ。クリスマスイブの日、揺をヒョンのうちに連れて行くからさ。そこで感激のご対面だよ。ちょっと俺にいい考えがあるから。ヒョンはプレゼントでも考えておいて。」
そういうと彰介はワクワクした目で窓の外のクリスマスの街並みを見ながら電話を切った。


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